吸血鬼のゲーム・3
「1日目・2」
俺たちは、ジョージ卿に熱烈に歓迎された。
ジョージ
本日は娘の誕生日会にお集まりくださって感謝します。
ジョージ
ん?何事だ?
ローラ
マリン様の声です!

ジョージ
マリン。大丈夫か?
く、首・・・。
マリン
ジョージ
首?あっ・・・
ジョージ
誰がこんなことを・・・。
ジョージは窓際の封書に目を止めた。
ジョージ
誰だ。これを置いた者は?
ジョージは封書を開けた。
「私は吸血鬼X。
今日から吸血レースを開催する。
二人の吸血鬼が競うように屋敷で血を吸って回る。
どちらかが、血を吸えなくなるか、処罰されてしまうか、勝負をする。
まずは私が先行。もう一人の吸血鬼はその日の間に吸血しないと負け。
不用意に屋敷の外に出るものは森の吸血鬼が襲うだろう。
さあ、ショーの開始だ。」
ジョージ
ダニエル・・・、こいつは何だ?
・・・犯行予告のつもりかもしれん。
ダニエル
ジョージ
マリン。犯人はどんなやつだった?
よく分からないけど、強い臭い匂いがして気分が悪くなって・・・。
目が覚めて、首から血がたくさん出ていて驚いて叫んでいたの。
マリン
何らかの薬の作用で意識を失ったのかもしれんな。
ダニエル
ジョージ
傷口はどうだ?
・・・何かに噛まれたような痕跡はあるが
ダニエル
ジョージ
まさか、吸血鬼だとでもいうのか?
いや、軽率な判断はすべきではない。
ダニエル
しかし、この事は危険性を周知させるために、皆で情報共有した方が良い。
ダニエル
・・・それにしても、確かに出血量は多いが、彼女のドレスについた返り血はどこか不自然だ。
ダニエル
ジョン
何か言ったか?ダニエル。
いや、何でもない。
ダニエル
ジョナサン
いったい何の騒ぎだ?
ジョージ
いや、大したことではないのだが・・・。
ジョナサン
吸血鬼?何と薄気味悪い・・・。
ジョージ
大丈夫だ、愉快犯の仕業だ。そうだろう?ダニエル・・・。
ええ、吸血鬼なんてものは迷信ですよ。
ダニエル
ジョン
(よく言うぜ)
こんな寄せ集めの細工文字を手紙でよこすなど、
己の筆跡を特定されないためにやったのだろうが、知恵の回る詐欺師か、それなりの身分の者だと自白しているものだ。
ダニエル
ジョージ
なるほどな。しかし、犯人の目的は何なんだ?
それはまだ分からん。しかし、まだ惨劇が続くかもな。
ダニエル
ジョナサン
勘弁してくれよ。お前の屋敷は呪われている噂は本当なのか?
ローラ
ジル様・・・お部屋に戻りましょう。
ええ・・・。
ジル
ジョージ
ダニエル。お前、腕利きの占星術師を知っているそうじゃないか。何とかならんのか?
占星術というのは、星により未来を占うもの。吸血鬼はどうにもなりません。
ダニエル
ジョン
・・・まぁ、俺も勘弁したいところだ。
ジョージ
ならば、せめてジルを安心させてやってくれ。