吸血鬼のゲーム・1

ストーリーは調整中のものです。

「プロローグ」

辺りはすっかり暗くなっていた。俺は屋敷に小走りに向かった。

夜分、遅くに申し訳ない。急患と聞きつけたもので

街灯もない夜道の中、依頼書を手渡す。

執事

ジョンさん、ですね?

ジョン

はい。ダニエル卿のお身体はいかがなのでしょうか?

執事

まぁ、詳しい事は中で。どうぞお上がりください。


ジョン

おい。今回の用事っていうのは何なんだよ。

そう焦るな。物事には順序がある。

ダニエル

俺はジョン。ダニエル侯爵の事実上の家来だ。
平民の俺が素性を偽って占星術師として、商売をやっているところに目をつけ、 まんまと俺の弱みを握って、こいつは好き放題、俺をこき使って強制労働を要求してくる。
そして、こいつにも秘密があった。

私の正体が吸血鬼だと知る者から手紙が届いた。

ダニエル

ジョン

こりゃいい。とうとう、嘘が明るみになるんだな。

私は嘘は言っていない。素性を明かしていないだけだ。まぁ読んでみろ。

ダニエル

「私は、あなたとは違う、真の吸血鬼。
3日後、スター家の屋敷で吸血レースを開催する。
その催しに、飼い犬も連れてくることだ。」

ジョン

なんだ?犬なんて飼っていたのか?

それは、お前のことだ。続きを読んでみろ。

ダニエル

俺は不服そうに従う。

「レースは毎日1回行われる。
先行は私、吸血ショーの犠牲者が確認されたら、
あなたも吸血をしなければならない。
なぜなら、私はあなたの歯を預かっているので逆らえない。」

ジョン

歯ってなんのことだ?

私の吸血牙は定期的に生え変わるのだ。誰かが古い牙を盗んだのだろう。 その古い牙を別の吸血事件に悪用され、私に責任を押し付けられては敵わない。

ダニエル

ジョン

それ、お前が言うのか。

まあ、私も若気の至りは数知れずあるが、少し血を分けてもらうだけの話だ。 気に食わないのは、こやつが私に指示をしてくるところだ。

ダニエル

「あなたも私の歯を使って吸血をしなければならない。
吸血できなくなったり、屋敷の者に捕らわれてしまった方が負けとする。」

ジョン

これはどういう意味だ?

吸血鬼の牙は他人の牙と取り替えて噛み付くことができる。

ダニエル

ジョン

便利なのか、不便なのか分からん牙だな。

「吸血する相手は選ばせてもらう。
1日目はジル夫人
2日目はアンナ嬢
3日目はマリー嬢
4日目はマリアンヌ嬢
吸血後は、その部屋に隠してある指示書に従え。」

完全に奴のペースでゲームを進めたいようだな。 そして、これは最終的に、このレースとやらの罪を私に着せるための下卑たショーだ。

ダニエル

ジョン

俺にとっちゃ、とんだ迷惑だ。

しかし、その誘いに乗って、奴の正体を暴いてやろう。

ダニエル

このダニエルとの付き合いは長いが、知らないことの方が多い。
始め、俺は下僕として、手のひらで踊らされていたが、
ここの食事はうまいし、いつの間にか隠し事のある者同士、意気投合しちまって今に至るわけだ。

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